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Article in Japanese

─原著─

発熱および高プロカルシトニン血症を伴う患者の短期予後予測因子

西山 秀樹, 湯浅 典博, 美濃島 慎, 小澤 賀子, 高坂 久美子, 黒野 康正, 野村 史郎, 宮村 耕一
名古屋第一赤十字病院, 院内感染防止対策委員会


施設内の重症感染症を発見し,早期にかつ適切な治療を臨床医に促すことはinfection control teamの重要な活動の1つである.この研究は発熱・高プロカルシトニン血症を伴う入院患者の短期予後予測因子をルーチン血液検査項目の中から明らかにすることを目的とした.対象は年齢16歳以上,体温>38℃,プロカルシトニン(PCT)>2.0 ng/mLを認めた425患者である.探索群(217患者)において多変量解析で30日生存率と有意に関連したのはC-reactive protein≥22.57 mg/dL,アルブミン<2.8 g/dL,血中尿素窒素≥32 mg/dL,赤血球容積粒度分布幅≥15.3であった.この4因子のうちの該当数を予後予測スコア(prognostic score:PS)とすると,30日生存率はPS:0,100%,PS:1-2,85%,PS:3-4,64%で,PSが高いほど30日生存率は不良であった(p=0.0010).PSは検証群(208患者)においても30日生存率をよく層別化し,30日生存率はPS:0,90%,PS:1-2,81%,PS:3-4,52%であった(p=0.0001).体温>38℃,PCT>2.0 ng/mLを伴う患者において,PS:3以上は短期予後不良を示唆する.

Key words:感染症, 発熱, プロカルシトニン, 予後因子

連絡先:
e-mail: mammoth243@yahoo.co.jp

受付日:2017年5月12日
受理日:2017年10月16日

33 (1):15─23,2018

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