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Article in Japanese

─原著─

当院における内視鏡清浄度の現状と今後の課題

満井 友美1), 木村 圭吾1), 高階 雅紀2), 西 功1)
1)大阪大学医学部附属病院臨床検査部, 2)同 材料部


当院では,洗浄消毒後に清潔保管されている上部消化管内視鏡,下部消化管内視鏡および気管支鏡を対象に,内腔を滅菌生理食塩水でフラッシングした液の塗抹・培養検査(清浄度調査)を定期的に実施し清浄度を確認している.
清浄度の現状把握を目的に,2008年から2016年の清浄度調査における菌検出率を調査した.
上記9年間の菌検出率は,上部消化管内視鏡が21.4%,下部消化管内視鏡が13.8%であった.年別では上部消化管内視鏡が0~44.0%,下部消化管内視鏡が0~29.2%であり,2013年以降清浄度の改善を認めた.菌検出率が高い年では,同一内視鏡が複数回培養陽性であった.なお,気管支鏡より菌は検出されなかった.培養陽性内視鏡については再洗浄消毒を実施し再度清浄度調査を行った.再洗浄消毒後の菌検出率(%)は,上部消化管内視鏡が4.4%,下部消化管内視鏡が3.0%であり,年別では上部消化管内視鏡が0~12.5%,下部消化管内視鏡が0~8.3%であった.検出された菌は1回目の調査と同様の菌であった.汚染原因は不明であった.
2013年以降は清浄度の改善を認めたが,一部の内視鏡では再洗浄消毒後も1回目の調査と同様の菌が検出されており,通常の洗浄消毒では除去不可能な汚れの固着が推測された.今後は汚染原因の解明とともに,継続して清浄度調査を実施し内視鏡を介した感染防止に努める必要がある.

Key words:内視鏡, 清浄度調査, 感染管理

連絡先:
e-mail: sakata@hp-lab.med.osaka-u.ac.jp

受付日:2017年11月9日
受理日:2018年3月16日

33 (4):123─129,2018

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