[第26巻第4号目次へ] Japanese/English

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論文名	Logopenic progressive aphasia―第3の原発性進行性失語症
論文言語	J
著者名	小川　七世, 西尾　慶之
所属	東北大学大学院医学系研究科高次機能障害学
発行	神経心理学：26（4），294─303，2010
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受理
要旨	近年，進行性非流暢性失語（progressive non-fluent aphasia；PNFA），意味性認知症（semantic dementia；SD）に続く進行性失語の第3の亜型としてlogopenic progressive aphasia（LPA）が提唱されている．LPAは喚語困難に伴う自発話の停滞や復唱障害を中核症状とし，構音の歪みの欠如，豊富な音韻性錯語，比較的良好な言語理解，言語性短期記憶課題の成績低下など伝導失語と類似した言語/神経心理学的特徴を有する．神経画像学的には，CT/MRIにおける上側頭回～下頭頂小葉の萎縮やPET/SPECTにおける同部位の血流低下が特徴である．多くの症例が背景にAlzheimer病理を有しており，SDやPNFAの大部分が前頭側頭葉変性症圏内の病理を有することと対照をなしている．本総説では自験例から得られた知見を交えて，LPAの臨床像を中心に概説する．
Keywords	流暢性失語, 音韻性錯語, 言語性短期記憶, 側頭頭頂葉, アルツハイマー病
別刷請求先	〒980-8575　仙台市青葉区星陵町2-1　東北大学大学院医学系研究科高次機能障害学　小川七世 nana@med.tohoku.ac.jp