[第28巻第4号目次へ] Japanese/English

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論文名	頭頂葉領域損傷患者の位置感覚の定量的評価
論文言語	J
著者名	板口　典弘1）, 吉澤　浩志2）, 内山　由美子2）, 村西　幸代3）, 福澤　一吉1）
所属	1）早稲田大学文学研究科 2）東京女子医科大学神経内科 3）君津中央病院
発行	神経心理学：28（4），274─282，2012
受付	2011年9月9日
受理	2012年1月5日
要旨	頭頂葉領域損傷患者7例に対し，統制された実験環境の下での位置再生課題を行った．その結果，母指探し試験に失敗する患者でも位置再生精度は若年健常者の誤差の範囲内であること，スタート位置とターゲットとの距離を過小評価する傾向にあること，位置再生開始時に間違った方向へ進むことなどが明らかになった．また，本研究において中心後回を病変に含む症例は，含まない症例よりも探索傾向が強く，運動のなめらかさも欠いた．中心後回を病変に含まない症例では純粋な位置感覚の問題よりも高次の障害の存在が示唆された．本研究で得られた定量的な評価結果は従来の臨床観察，検査法やリハビリテーション法を再検討する際に重要になると考えられる．
Keywords	頭頂葉, 位置感覚, 位置再生課題, 母指探し試験
別刷請求先	〒162-8644　新宿区戸山1-24-1　早稲田大学文学研究科心理学コース　板口典弘 itaguchi@ruri.waseda.jp