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論文名 |
視覚芸術の神経心理学 |
論文言語 |
J |
著者名 |
平山 和美 |
所属 |
山形県立保健医療大学作業療法学科 |
発行 |
神経心理学:37(2),117─127,2021 |
受付 |
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受理 |
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要旨 |
神経心理学的症状によって,視覚芸術に美的な効果を与えている種々の側面を,知覚したり認識したりすることが困難になる.たとえば,視覚型Alzheimer病では主観的輪郭が知覚できないために,レリーフ芸術の鑑賞ができなくなる.また,肌理(テクスチャー)の違いで作られる形が認識できないために,点描画が鑑賞できなくなる.頭頂間溝後部の損傷では実際の面の奥行方向も,テクスチャーの勾配による奥行方向の感覚もそこなわれる.そのため,石庭の砂利の鑑賞が難しくなる.本稿で紹介した種々の出来事は,視覚芸術が我々の脳の働きを利用する様々な工夫により成立していることを教えてくれる. |
Keywords |
主観的輪郭, レリーフ, 点描画, テクスチャー, 石庭 |
別刷請求先 |
〒990-2212 山形県山形市上柳260番地 山形県立保健医療大学作業療法学科 平山和美
khirayama@yachts.ac.jp |
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