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論文名 |
進行性非流暢性失語:今日の視点から |
論文言語 |
J |
著者名 |
大槻 美佳 |
所属 |
北海道大学大学院保健科学研究院 |
発行 |
神経心理学:37(3),171─180,2021 |
受付 |
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受理 |
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要旨 |
進行性非流暢性失語(nfvPPA)の診断に必要な要素的言語症候とその病巣,診断基準に準拠した診断手順を概説し,今日のトピックスを取り上げた.トピックスは以下である.1.発語失行のみを呈する群はPPAOS(primary progressive apraxia of speech)として,区分されるようになった.2.文産生障害が前景になる一群は,病状の進行とともに前頭前野の機能低下を示し,bvFTDに類似の病像になる可能性が高い.3.背景病理として,PPAOSは4リピートタウオパチーが多く,その他,TDP-43プロテイノパチー,3リピートタウオパチー(ピック病)などが報告されているが,出現頻度は報告により異なり,症候と疾患単位の関係はまだ十分確立していない.4.特殊型として,進行性前部弁蓋部症候群(進行性Foix-Chavaney-Marie症候群)を呈する一群があり,TDP-43プロテイノパチーを呈し,筋萎縮性側索硬化症と同様の疾患スペクトラムである可能性が示唆されている. |
Keywords |
進行性失語, 進行性発語失行, 進行性前部弁蓋部症候群, タウオパチー, プロテイノパチー |
別刷請求先 |
〒060-0812 札幌市北区北12条西5丁目 北海道大学大学院保健科学研究院 大槻美佳
lasteroideb612@pop.med.hokudai.ac.jp |
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