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論文名 |
(対象・空間)認知のアルゴリズム |
論文言語 |
J |
著者名 |
平山 和美 |
所属 |
山形県立保健医療大学 |
発行 |
神経心理学:39(1),42─53,2023 |
受付 |
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受理 |
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要旨 |
視覚情報処理には3つの流れがある:1)側頭葉へ向かう腹側の流れは,対象の色や形の処理を行い,対象の知識(意味記憶)の回収に至る.2)下頭頂小葉へ向かう腹背側の流れは,位置や運動の処理を行い,対象の存在の認識に関わる.3)頭頂間溝や上頭頂小葉へ向かう背背側の流れは,位置や運動,対象の空間的形態の処理を行い,意識性の低い行為に直結する.腹側や腹背側の流れでは,情報は後ろから前へ段階的に送られる.視覚に限った処理が終了したのちに初めて,他の感覚情報との合流が起こる.各段階の処理結果が様々な行為に利用される.一方,背背側の流れでは,視覚以外の感覚の情報が,比較的早い段階から脳の限局した場所に,それぞれ特定の行為別に集結する.以上について,3の流れの損傷による症状を示して説明した. |
Keywords |
腹側の流れ, 腹背側の流れ, 背背側の流れ, 体性感覚, 聴覚 |
別刷請求先 |
〒990-2212 山形県山形市上柳260番地 山形県立保健医療大学 平山和美
g.khirayama@yachts.ac.jp |
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