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論文名 |
神経心理学的症状を数量化するとは? |
論文言語 |
J |
著者名 |
橋本 竜作 |
所属 |
北海道医療大学リハビリテーション科学部言語聴覚療法学科 |
発行 |
神経心理学:39(3),204─209,2023 |
受付 |
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受理 |
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要旨 |
本稿では神経心理学的症状の背景にある,認知機能障害を評価する際に注意すべき点について述べた.我々は各種の神経心理学的検査を用いて,統制された刺激への患者の反応をみることで,直接観察できない認知機能の能力を数量化し,症状の特徴を明らかにすることを目指している.検査の実施には患者の協力が不可欠である.また患者の受検態度,視覚や聴覚,教示理解の程度,注意などの影響を丁寧に観察することも重要である.検査者は,各検査が対象としている認知機能の処理過程を十分に理解し,常にこれを念頭において評価することが求められる.ときには,患者の能力を最大限に引き出すために工夫をすることも必要である.検査結果を患者の主訴と関連づける際には,数値を鵜呑みにするのではなく,患者の個人因子を含めて,総合的に解釈しなければならない. |
Keywords |
神経心理学的症状, 神経心理学的検査, 初学者 |
別刷請求先 |
〒061-0293 北海道石狩郡当別町金沢1757 北海道医療大学リハビリテーション科学部言語聴覚療法学科 橋本竜作
hashi-ryu@hoku-iryo-u.ac.jp |
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