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論文名 |
行動障害をもたらす神経変性疾患 |
論文言語 |
J |
著者名 |
船山 道隆 |
所属 |
足利赤十字病院神経精神科 |
発行 |
神経心理学:39(4),261─270,2023 |
受付 |
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受理 |
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要旨 |
神経変性疾患に特有な,あるいは脳卒中や外傷性脳損傷などの後天性脳損傷と比べて頻回に出現する目立った行動障害には,立ち去り行動,常同行動,異食症,鏡現象,徘徊,後追い行動などがある.これらの行動障害は,複数の認知機能の低下や,あるシステム全体の低下によって出現することが多い.さらには心理面の関与を含む場合もある.神経基盤についても広い脳部位の萎縮によって出現すると考えられる.常同行動や立ち去り行動は前頭葉機能と関連付けられやすいが,前頭葉症状のみならず,側頭葉や線条体など他の部位の機能低下も重なり出現すると考えられる.異食症は側頭葉との関連が,鏡現象,徘徊,後追い行動などは頭頂葉や側頭葉といった後部脳との関係が密接である. |
Keywords |
立ち去り行動, 常同行動, 異食症, 鏡現象, 後追い, 徘徊 |
別刷請求先 |
〒326-0843 足利市五十部町284-1 足利赤十字病院神経精神科 船山道隆
mctkfnym@gmail.com |
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