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論文名 神経変性疾患への対応の道しるべ:神経心理学的視点から
論文言語 J
著者名 池田 学1), 石丸 大貴2), 永田 優馬1), 堀田 牧1), 髙﨑 昭博1), 中牟田 なおみ1)3), 鈴木 麻希4)
所属 1)大阪大学大学院医学系研究科精神医学教室
2)大阪大学医学部附属病院医療技術部
3)大阪府福祉部高齢介護室介護支援課認知症・医介連携グループ
4)大阪大学大学院連合小児発達学研究科行動神経学・神経精神医学
発行 神経心理学:39(4),299─307,2023
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要旨 神経心理学的ないし神経精神医学的根拠を活用した,神経変性疾患による認知症への対応を中心に論じた.神経変性疾患による認知障害は,基本的に進行性である.したがって,診察時に保たれている機能をいかに維持するか,低下が始まっている機能をいかに補助するかという点が介入の原則にある.一方,精神症状・行動異常は認知障害や神経症状と異なり,進行性に重症化するわけではなく,病期によって増悪したり消退したりする.また,精神症状・行動異常は,認知障害同様,各疾患によってプロフィールが大きく異なるが,心理・社会的な影響も受けやすく,必ずしも生物学的要因だけが関与しているわけではないことは,対応を考える上で重要である.
Keywords 認知症, 軽度認知障害, アルツハイマー病, レビー小体型認知症, 前頭側頭型認知症
別刷請求先 〒565-0871 大阪府吹田市山田丘2-2 D3 大阪大学大学院医学系研究科精神医学教室 池田 学 mikeda@psy.med.osaka-u.ac.jp


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