[第40巻第3号目次へ] Japanese/English

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論文名	右優位型意味性認知症の臨床・病理―皮質脊髄路変性を伴うTDPタイプC病理を呈した右優位型意味性認知症―
論文言語	J
著者名	川勝　忍1）, 小林　良太2）, 森岡　大智2）, 坂本　和貴2）, 鈴木　昭仁2）
所属	1）福島県立医科大学会津医療センター精神医学講座 2）山形大学医学部精神科
発行	神経心理学：40（3），195─204，2024
受付
受理
要旨	皮質脊髄路変性を伴うTDPタイプC病理を呈した右優位型意味性認知症（SD）の臨床画像病理所見を報告するとともに，右優位型SDについての最近の知見をレビューした．症例は，死亡時73歳の右利き女性，62歳，強迫的な行動と相貌の意味記憶障害で発症，MRIおよびSPECTで右優位の側頭葉前部の障害が確認された．経過中，相貌失認に加えて語義失語も進行した．全経過11年で死亡，脳重量は740gで，右側頭葉を中心とする神経変性とTDPタイプC病理に加えて，運動野を含む皮質脊髄路の変性も顕著だった．右優位型SDでは，左優位型SDと同様にTDPタイプC病理が最も多いが，皮質脊髄路変性を伴いやすいことや，TDPタイプC以外の病理もあり，より不均質である．
Keywords	右側頭葉優位型意味性認知症, 意味性行動障害型前頭側頭型認知症, 右側頭葉萎縮, TDP-43, 相貌失認
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