|

Full Text of this Article
in Japanese PDF (730K)
|
論文名 |
外傷性脳損傷の診断と対応 |
論文言語 |
J |
著者名 |
大沢 愛子1), 前島 伸一郎2) |
所属 |
1)国立長寿医療研究センターリハビリテーション科
2)同 長寿医療研修センター |
発行 |
神経心理学:40(4),283─290,2024 |
受付 |
|
受理 |
|
要旨 |
外傷性脳損傷では局所性脳損傷とびまん性脳損傷が同時に生じることが多く,さらに二次的損傷や環境要因も加わり,複雑な病態を呈する.このため,外傷性脳損傷を正しく診断するためには,詳細な神経心理学的評価に加え,T2*強調画像や拡散強調像,磁化率強調画像を含むMRIや生理学的評価の併用が重要である.外傷性脳損傷患者の日常生活活動は比較的改善しやすいが,複雑で慣れない環境では認知機能低下の影響は残りやすく,精神症状や行動の問題は復職や復学の大きな障壁となる.このため外傷性脳損傷の治療やケアにおいては,認知機能障害に対するアプローチのみならず,精神症状・行動の問題にも十分に配慮し,患者が直面する環境への働きかけを行うことが大切である. |
Keywords |
外傷性脳損傷, 診断, 脳画像評価, 転帰 |
別刷請求先 |
|
|