[第40巻第4号目次へ] Japanese/English

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論文名	若年発症で脳梁の菲薄化を認め，著明な前頭葉症状やパーキンソニズムを呈した兄弟症例
論文言語	J
著者名	中山　愛梨1）, 竹田　佳世2）, 繁信　和恵3）4）, 樫林　哲雄5）, 森　康治2）, 池田　学2）
所属	1）公益財団法人浅香山病院精神科臨床心理室 2）大阪大学大学院医学系研究科精神医学教室 3）公益財団法人浅香山病院精神科 4）大阪大学大学院連合小児発達学研究科行動神経学・神経精神医学 5）兵庫県立リハビリテーション西播磨病院認知症疾患医療センター
発行	神経心理学：40（4），322─331，2024
受付
受理
要旨	症例は兄弟ともに50代という若年発症で，早期より歩行障害や動作緩慢などのパーキンソニズムを認め，前頭葉症状が顕著であった．頭部MRIでは前頭頭頂葉を中心とした萎縮および脳梁の菲薄化を認めた．また，弟に実施された123I-ioflpane SPECTでは両側線条体の取り込み低下を認めた．神経心理学的検査では注意機能やワーキングメモリー機能の低下が前景に立ち，失語症状を認め，近時記憶障害は比較的軽度であった．家族性神経変性疾患を疑い，弟の血液検体をもとに遺伝子検査を行ったところ，MAPT，GRN，C9orf72，TARDBP，FUS，TAF15，TARDBP，VCP，CHMP2B，TBK1，TREM2，CSF1R遺伝子に明らかな病原性変異は認めなかった．家族性CBDを疑い，その他の遺伝子変異について現在検索中である．
Keywords	若年性認知症, 家族性神経変性疾患, 脳梁の菲薄化, 前頭葉症状, パーキンソニズム
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