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論文名 |
虚再認パラダイムを用いた前頭葉研究 |
論文言語 |
J |
著者名 |
梅田 聡 |
所属 |
慶應義塾大学文学部心理学研究室/科学技術振興事業団・戦略的基礎研究推進事業 |
発行 |
神経心理学:17(3),170─174,2001 |
受付 |
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受理 |
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要旨 |
本稿では,虚再認(false recognition)と前頭葉に関する一連の研究を取り上げる.虚再認とは,実際には経験してない事象に対して,誤って「経験した」と判断してしまうことをいう.今回用いた虚再認課題では,まず被験者に意味的に関連する十数語からなる単語リストを数多く学習させた(例:バター,トースト,コーヒー,ミルク,テーブル).次いで被験者に,学習段階で提示した単語(例:バター)や,意味的に類似するが実際には提示していない単語(例:パン)などに対する再認判断を求めた.その結果,前頭葉眼窩部損傷に伴って虚再認傾向が著しくなることが示された.意味的に類似する単語が実際に提示されたか否かを判断するような記憶検索に前頭前野下部が関与するという事実は,fMRIを用いた画像研究でも確認できた.この部分は,過去の事象に関する情報を詳細に検索する際に必要とされる処理と深く関連していることが示唆された. |
Keywords |
虚再認, 前頭前野, 前頭葉眼窩部 |
別刷請求先 |
〒108-8345 東京都港区三田2-15-45 慶應義塾大学心理学研究室 梅田 聡 |
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