[第20巻第3号目次へ] Japanese/English

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論文名	コミュニケーション障害を‘みる’ということ
論文言語	J
著者名	笹沼　澄子
所属	国際医療福祉大学
発行	神経心理学：20（3），164─169，2004
受付
受理
要旨	脳損傷に由来する言語コミュニケーション障害を‘みる’ことに役立つ基本的立場ないし方法論としての認知神経心理学的アプローチに触れ，より良く‘みる’ことの具体例として純粋失読の問題を取り上げた．純粋失読の典型的症状である逐字読みに代表される文字レベルの識別機能の低下と，瞬間提示による語彙判断や意味判断など語彙/意味レベルの潜在性読みの保存や‘予感による読み’，という一見相矛盾する2組の症状群について，計算論的認知モデル“Interactive Activation Model”（McClellandら1981，Rumelhartら1982）を援用した統一的な説明の試み（Behrmannら1989）を紹介した．‘みる’ことの理論的枠組としての認知モデルの効用 ─障害構造把握精緻化，仮説検証的治療への導入的役割，など─について考察した．
Keywords	認知神経心理学的アプローチ, 計算論的認知モデル, 障害構造把握の精緻化, 仮説検証的治療
別刷請求先	〒324-8501　栃木県大田原市北金丸2600-1　国際医療福祉大学　笹沼澄子