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論文名 呼称,行為表出,動詞生成課題における情報処理の違いと共通点について:誤反応パターンの分析から
論文言語 J
著者名 小早川 睦貴1)3), 望月 聡2), 望月 寛子3)4), 河村 満4)
所属 1)京都大学大学院人間・環境学研究科
2)筑波大学心理学系
3)日本学術振興会
4)昭和大学医学部神経内科
発行 神経心理学:21(3),215─221,2005
受付 2004年8月20日
受理 2004年11月22日
要旨 視覚提示された物品に対する呼称,行為表出,動詞生成はそれぞれ乖離して障害されることが示されている.これらの反応の質的な差異を調べるため,健常者を対象として誤反応パターンを比較した.呼称では意味的誤反応が,行為表出では視覚的誤反応が優位にみられた.動詞生成条件では視覚的誤反応,意味的誤反応に有意な差はみられなかった.相関分析では,イメージ一致性と操作想起性が3条件すべての成績と相関を示した.物品の認知過程では,意味的知識の他に,対象の操作に関する感覚運動系が共通して関与していると考えられる.呼称・行為表出・動詞生成の違いは,意味的知識,感覚運動系の必要度が相対的に異なるものと考えられた.
Keywords 呼称, 行為表出, 動詞生成, 誤反応分析, 物品
別刷請求先 〒606-8501 京都市左京区吉田本町 京都大学留学生センター大東研究室内 小早川睦貴


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