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論文名 Parkinson病の認知機能障害―Wisconsin Card Sorting TestとWAISによる成績の比較検討―
論文言語 J
著者名 中野 光子1), 今井 壽正1)2), 岡田 努3)
所属 1)順天堂大学医学部脳神経内科
2)東京臨海病院神経内科
3)金沢大学文学部
発行 神経心理学:24(2),161─169,2008
受付 2006年6月5日
受理 2008年2月7日
要旨 独自のWCSTの修正版(R-Milner法)をPD群63例と健常対照(AMC)群82例に施行した.またPD群にWAISを施行し,WAISの成績とR-Milner法の成績と比較した.その結果,1)PD群で有意に達成カテゴリー数(CA)の低下と保続の誤り(PE)の増加を認めた.2)PD群は重症度(Yahr stage)I, II群とIII, IV群との間にWCST, WAISの成績とも有意差を認めなかった.両検査の成績はすくみの有無による差も認めなかった.3)PD群ではWAISの言語性IQ(VIQ)の平均値はAMCのそれよりやや高く,動作性IQ(PIQ)は相対的に低かった.4)WCSTの値はVIQとはほとんど相関を認めなかったが,PIQとの間に有意にやや相関を認めた.PDにおけるWCSTの成績の低下はPIQの低下が影響している可能性がある.
Keywords Parkinson病, 認知機能障害, Wisconsin Card Sorting Test(WCST), WAIS, 動作性IQ
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