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論文名 乳児の注意機能と気質の発達について
論文言語 J
著者名 中川 敦子1), 鋤柄 増根1), 水野 里恵2)
所属 1)名古屋市立大学・人間文化研究科
2)中京大学・心理学部
発行 神経心理学:26(3),210─218,2010
受付 2009年2月9日
受理 2009年10月1日
要旨 Rothbartらのモデルに従い,11カ月児を対象に,注意機能を眼球運動計測によって,気質を質問紙によってとらえながら,新奇な刺激に対する行動観察を行った.アンチサッカード課題ではキュー側への反応が課題後半に減少し,サッカードの自己制御が示唆された.アンチサッカード課題における個人指標と気質の下位尺度の間に有意な関係はなかった.一方,注意の解放課題ではオーバーラップ条件での反応時間が最も長く,その反応数は最も少なかった.この反応数はFear尺度と負の相関を示唆した.実験的観察では見知らぬ人条件の抑制指標についてのみ,Fear尺度との間に正の相関,注意解放課題の反応時間との間に負の相関が示唆された.
Keywords 注意, 気質, 制御, 眼球運動, 恐れ
別刷請求先 〒467-8501 名古屋市瑞穂区瑞穂町字山の畑1 名古屋市立大学人間文化研究科 中川敦子 nakagawa@hum.nagoya-cu.ac.jp


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