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論文名 |
意味性認知症 |
論文言語 |
J |
著者名 |
橋本 衛 |
所属 |
熊本大学医学部附属病院神経精神科 |
発行 |
神経心理学:26(4),283─293,2010 |
受付 |
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受理 |
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要旨 |
意味性認知症(semantic dementia;SD)は,言語の領域だけではなく視覚や聴覚,行為などの多様式的な意味記憶の選択的障害を特徴とする神経変性疾患である.SDで認められる脳萎縮部位と意味記憶障害との関連から,側頭葉前方部は各大脳皮質で別々に処理されている意味記憶を統合し,様式非特異的な概念の形成にかかわっていると推定されている.SD患者では意味記憶が障害されることによって,undergeneralization(過小な搬化)とovergeneralization(過大な搬化)と呼ばれる特徴的な思考態度がみられる.本稿ではこのundergeneralizationとovergeneralizationを中心に概説した. |
Keywords |
意味性認知症, 意味記憶, 側頭葉前方部, 概念化 |
別刷請求先 |
〒860-8556 熊本県熊本市本荘1-1-1 熊本大学医学部附属病院神経精神科 橋本 衛
m-hashi@kumamoto-u.ac.jp |
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