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論文名 |
私はなぜこの身体なのか―体外離脱体験の精神病理学と神経心理学 |
論文言語 |
J |
著者名 |
深尾 憲二朗 |
所属 |
京都大学医学部精神医学教室 |
発行 |
神経心理学:27(2),131─142,2011 |
受付 |
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受理 |
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要旨 |
体外離脱体験(OBE)について,広い視野から再考した.近年Blankeによって提出され,広く支持されているTPJ局在説について,典型的OBEにおける「自分の後頭部や頭頂部を見る」という要素,すなわち視点の自己身体外の位置への移動が説明できないことを指摘した.次にてんかん発作症状としてのOBEについて歴史的に通覧し,自験例を挙げて分析した.自験例におけるOBEが解離症状としてのOBEから区別することが困難であることを指摘し,さらに健康な日常生活においてもOBEが起きうることを指摘することによって,OBEの解釈においては局在論的な観点と全体論的な観点の両方が必要であることを強調した. |
Keywords |
体外離脱体験(OBE), 側頭頭頂接合部(TPJ), てんかん, 解離性障碍, 一人称的パースペクティヴ |
別刷請求先 |
〒606-8507 京都市左京区聖護院川原町54 京都大学医学部附属病院精神科神経科 深尾憲二朗
fukao@kuhp.kyoto-u.ac.jp |
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