[第27巻第3号目次へ] Japanese/English

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論文名	Broca領野と現代神経心理学研究―Paul Brocaによる最初の失語剖検例報告（1861）より150年―
論文言語	J
著者名	濱中　淑彦
所属	資生会八事病院
発行	神経心理学：27（3），180─188，2011
受付
受理
要旨	今年（2011）がBrocaによる最初の失語剖検例記載（1861）から150年にあたる機会に，彼の報告の歴史的背景，彼以後の失語論の発展と変遷の流れ（古典論，拡大Broca領野提案，知性論と全体論などによる批判，専門誌の発刊と新古典論の登場，Broca領野再検討の動きなど）を素描した上で，現代神経心理学におけるBroca領野をめぐる諸研究の動向と研究成果の一端（細胞構築学と神経伝達物質受容体，言語発達・習得，言語学的側面，言語以外の認知機能との関連）を紹介・検討し，同領野が必ずしも均質な脳部位として単一の認知機能の基盤をなしている訳ではなく，複数の認知ネットワークに関わっている可能性に言及した．
Keywords	ポール・ブローカ, ブローカ領野, ブローカ失語, 神経心理学の歴史と現況
別刷請求先	〒467-8601　名古屋市瑞穂区瑞穂町川澄1　名古屋市立大学精神科（気付）　濱中淑彦