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論文名 |
前頭葉機能障害のしくみについて |
論文言語 |
J |
著者名 |
加藤 元一郎 |
所属 |
慶應義塾大学医学部精神神経科 |
発行 |
神経心理学:27(3),196─204,2011 |
受付 |
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受理 |
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要旨 |
最初に,前頭前野の機能とそれが人間の行動において持っている意義について概説し,また前頭前野症候群について,前頭前野背外側部症候群,前頭前野内側部・前部帯状回症候群,前頭前野眼窩部症候群の3つに分けて簡潔に記載した.更に,前頭前野内における機能局在に触れた.最後に,前頭前野と他の大脳皮質との機能連結という観点から機能局在と症候分析を行う必要があることを述べた.その例として,健常例におけるPET研究により,前頭前野のドーパミンD1受容体の結合能と前頭前野機能(WCSTの成績)との間に逆転U型の有意な関係があることを示し,また海馬におけるドーパミンD2受容体結合能と記憶機能との間に正の関連があり,さらに海馬のドーパミンD2受容体結合能と遂行機能ないしは前頭葉機能との間に正の関連があることを示した研究を紹介した. |
Keywords |
前頭前野, 前頭葉機能, 人間行動, 海馬, ドーパミン系 |
別刷請求先 |
〒160-8582 東京都新宿区信濃町35 慶應義塾大学医学部精神神経科 加藤元一郎 |
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