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論文名 脳卒中後のうつとアパシー
論文言語 J
著者名 木村 真人
所属 日本医科大学千葉北総病院メンタルヘルス科
発行 神経心理学:27(3),205─212,2011
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要旨 脳卒中後うつ病(post-stroke depression:PSD)の発症頻度は,大うつ病が約20%,少うつ病が約20%で,軽症を含めると約40%に及ぶが,PSDは過少診断され,見過ごされていることが少なくない.しかしPSDに罹患するとADLの回復が遅延し,認知機能がより障害され,死亡率も3倍以上高くなることから適切な診断と治療が重要である.また脳卒中後にはアパシーの出現も多いが,抑うつ心性を伴わないアパシーの場合には,抗うつ薬よりもドパミン作動薬が有効であり,行動療法的アプローチが必要である.脳卒中患者に対しては他科との連携や多職種によるチーム医療による対応と地域ネットワークの確立が今後の課題である.
Keywords 脳血管障害, 脳卒中後うつ病, アパシー, 治療
別刷請求先 〒270-1694 千葉県印西市鎌苅1715 日本医科大学千葉北総病院メンタルヘルス科 木村真人 kimu88@nms.ac.jp


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