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論文名 |
自己身体部位失認 |
論文言語 |
J |
著者名 |
鶴谷 奈津子 |
所属 |
昭和大学医学部神経内科, 同 薬学部生薬学・植物薬品化学教室 |
発行 |
神経心理学:27(4),304─314,2011 |
受付 |
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受理 |
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要旨 |
自己身体部位失認(autotopagnosia)は,自分の身体部位について呼称(naming)は可能だが,空間定位(pointing)が困難となる障害である.両側性に生じる数少ない身体認知の障害であり,「身体図式」の問題であると考えられている.しかし最初の報告以来,「身体に選択的な障害であるのか」,「身体図式の障害といえるのか」という点には議論がなされてきた.また,古典的症候のひとつであるにもかかわらず,純粋例の症例報告は限られた数しかなされておらず,その発症メカニズムの解明や病巣論の発展は残念ながら進んでいない.本稿では,その病態理解の変遷を辿るとともに,現在までに提唱されている身体部位失認の認知神経心理学的モデルについて概説した. |
Keywords |
自己身体部位失認, 他者身体部位失認, 身体図式, ゲルストマン症候群 |
別刷請求先 |
〒142-8666 品川区旗の台1-5-8 昭和大学医学部神経内科 鶴谷奈津子
ntsuruya@med.showa-u.ac.jp |
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