[第28巻第1号目次へ] Japanese/English

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論文名	聴覚失認の1例における音の要素的弁別障害
論文言語	J
著者名	能登谷　晶子1）, 原田　浩美2）, 橋本　かほる3）, 砂原　伸行4）
所属	1）金沢大学医薬保健研究域保健学系 2）元金沢大学病院耳鼻咽喉科 3）金沢大学大学院医学系研究科保健学専攻 4）高志リハビリテーション病院リハビリテーション科
発行	神経心理学：28（1），34─40，2012
受付	2010年5月27日
受理	2010年11月30日
要旨	軽度感覚失語と聴覚失認を合併した例について音の要素的弁別障害について報告した．症例は右利き女性で2回の発症で両側側頭葉損傷となった．標準純音聴力検査は軽度難聴であったが，ABRでは正常範囲にあった．SLTAでは音声言語理解項目は聴覚のみでは困難であったが，読話を併用すると文レベルまで可能となった．読字，書字の項目は良好で，日常生活でも読話併用，文字情報を利用していた．語音の聴き取りは母音50％，子音不可で，音楽，環境音認知も困難であった．音の要素的解析能は，音の大きさの弁別，音の高さの弁別，音の時間解析能のいずれにおいても従来の聴覚失認例と同様に健常者に比し著しい障害を呈していた．
Keywords	聴覚失認, 音の大きさの弁別, 高さの弁別, 時間解析能, 音の要素的弁別障害
別刷請求先	〒920-0942　金沢市小立野5-11-80　金沢大学医薬保健研究域保健学系　能登谷晶子 notoya@mhs.mp.kanazawa-u.ac.jp