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論文名 言語の神経基盤とネットワーク
論文言語 J
著者名 大槻 美佳
所属 北海道大学大学院保健科学研究院
発行 神経心理学:28(2),145─150,2012
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要旨 言語機能の中で,‘喚語’をひとつの例に取り上げ,その神経基盤,障害メカニズムを臨床的な病巣研究とfMRI,等価電流双極子法などの方法を用いて検討した.喚語は,発語を意図してから,意味システム,語彙システム,音韻システム,構音システムなどが関与しながら,実際の構音運動が実現すると考えられる.今回の検討で,脳内には,(1)側頭葉→頭頂葉(縁上回を中心とする領域)→前頭葉を基盤にする経路と,(2)側頭葉→側頭葉前方→前頭葉を基盤にする経路の存在が示唆された.前者は音韻システムにより強く依存する過程に関与し,後者は意味システムにより強く依存する過程に関与すると考えられた.
Keywords 喚語, 神経基盤, ネットワーク, 言語システム
別刷請求先 〒060-0812 北海道札幌市北区北12条西5丁目 北海道大学大学院保健科学研究院 大槻美佳 lasteroideb612@pop.med.hokudai.ac.jp


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