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論文名 |
脳梁後部近傍に限局した梗塞により生じた変形視 |
論文言語 |
J |
著者名 |
内山 由美子, 岩田 誠, 内山 真一郎 |
所属 |
東京女子医科大学神経内科 |
発行 |
神経心理学:28(3),229─235,2012 |
受付 |
2011年7月19日 |
受理 |
2011年9月13日 |
要旨 |
左脳梁後部近傍に限局した脳梗塞により,右視野に変形視を来した症例を経験した.本例の変形視は右方に物体が膨張して見えるというもので,徐々に改善し拡張は軽減したものの,1年以上持続した.顔,身体部位のほか単純幾何学図形,茶碗などの物体にも変形視は生じた.視野障害,色覚認知障害,相貌失認は明らかではなかった.視覚認知機能検査では,形態のゆがみに対しての認知が低下していた.脳梁後部が傷害されると,左右視覚野を連絡する交連線維が損傷される.大脳半球間で情報が左右同様に処理されず,左右それぞれの視野に入力された物体の視覚情報の統合に影響が生じるために変形視が生じると考えられた. |
Keywords |
変形視, 脳梗塞, 脳梁後部近傍病変, 半球間の視覚情報の統合, 形態認知 |
別刷請求先 |
〒162-8666 東京都新宿区河田町8-1 東京女子医科大学神経内科 内山由美子
yyyy@nij.twmu.ac.jp |
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