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論文名 |
音声言語とチンパンジー |
論文言語 |
J |
著者名 |
小嶋 祥三 |
所属 |
京都大学 |
発行 |
神経心理学:29(2),96─103,2013 |
受付 |
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受理 |
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要旨 |
音声言語の進化を考える時,近縁のチンパンジーの聴覚や音声の知見は重要である.しかし,聴覚刺激を使った学習が容易でなく,音声の可塑性も乏しいので研究は少ない.この論文では,筆者によるチンパンジーの聴覚と音声に関する一連の研究を紹介した.基本的特性の簡単な紹介に続いて,音の出る物体を用いた聴覚―視覚見本合わせの学習を紹介した.獲得は困難だったが,その後の転移は容易だった.音声による他個体の同定には優れていた.音声言語の理解は困難だった.その要因を考察した.生成面では発声頻度をあげることは可能だったが,音声による対象の要求は難しかった.彼らの音声発達とヒトのそれを比較したが,大きな違いがあった. |
Keywords |
音声言語, チンパンジー, 聴覚―視覚見本合わせ, 音声オペラント, 音声発達 |
別刷請求先 |
〒166-0004 杉並区阿佐谷南3-3-28 小嶋祥三
sho3.kojima@gmail.com |
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