論文名 |
The Cambridge Prospective Memory Test時間ベース課題の記憶ストラテジーに関する神経心理学的検討 |
論文言語 |
J |
著者名 |
太田 信子1)3), 種村 純2) |
所属 |
1)川崎医療福祉大学大学院医療技術学研究科
2)川崎医療福祉大学医療技術学部感覚矯正学科
3)現 川崎医科大学附属川崎病院リハビリテーションセンター |
発行 |
神経心理学:29(2),133─142,2013 |
受付 |
2011年3月10日 |
受理 |
2012年10月10日 |
要旨 |
The Cambridge Prospective Memory Testは展望記憶の評価法であり,メモを記載し,参照して想起する.時間ベース課題の想起について,若年健常者でメモの記載が有効であるかどうかを検討した.次に,脳損傷者と健常者で時間ベース課題の成績とメモの効率性を比較し,脳損傷者のメモの効率性の低下に関連する神経心理学的検査の内容を検討した.その結果,すべての対象でメモは時間ベース課題の想起に有効であった.このことから,メモは展望記憶を組織化し,背景課題の遂行と展望的活動を時間的に統合する手段であった.メモの効率性は脳損傷群で低下し,メモを記載する際の背景課題の中断には分配性注意が,課題の教示から想起に必要な情報への変換にはメタ記憶が関連していた. |
Keywords |
展望記憶, 時間ベース課題, 外的記憶補助ストラテジー, 時間的統合, メモの効率性 |
別刷請求先 |
〒700-8505 岡山県岡山市北区中山下2丁目1-80 川崎医科大学附属川崎病院リハビリテーションセンター 太田信子
nota@hp.kawasaki-m.ac.jp |