学会誌

書誌情報

Full Text of this Article
in Japanese PDF (506K)
論文名 ベッドサイドスクリーニングからメカニズムを知る
論文言語 J
著者名 小林 祥泰
所属 島根大学
発行 神経心理学:29(3),168─174,2013
受付
受理
要旨 神経心理学の面白さはベッドサイドでの診察だけで,症状発現の機序,メカニズムが分かり,脳の病変部位が推測出来ることにある.もちろんこれには相当の修行を積まなくてはならないが,脳の高次機能のメカニズムが分かれば分かるほど興味が出て診察が楽しくなる.脳機能にはまだ解明されていないものが数多くあり研究にも無限の可能性がある.一昔前には皮質症状の責任病巣を剖検で確認するのが唯一の研究方法であったが,今では病理のマクロと同様の高精細な画像を症状が出ている最中にリアルタイムにMRIで観察することが出来,さらにPETやSPECT,NIRSで脳血流や代謝の変化も見ることが出来る.症状のメカニズムを解析する上でこれほど無限のテーマがあり,技術進歩の大きい分野は神経心理学をおいて他にない.ここでは視覚を中心に症状の診方と機序を述べるが,是非この面白さに気づいて欲しい.
Keywords 半盲, 半側無視, 一過性全健忘, 純粋失読, 盲視
別刷請求先 〒690-8504 島根県松江市西川津町1060 島根大学 小林祥泰 s-kobaya@jn.shimane-u.ac.jp


Copyright © 2002 日本神経心理学会 All rights reserved
http://www.neuropsychology.gr.jp/