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論文名 右頭頂間溝近傍の損傷により左上肢にAction Selectionの障害と思われる症状を呈した1例
論文言語 J
著者名 花田 恵介1), 竹林 崇1), 天野 暁1), 道免 和久2), 田中 春美3)
所属 1)兵庫医科大学病院リハビリテーション部
2)兵庫医科大学リハビリテーション医学教室
3)関西電力病院リハビリテーション科
発行 神経心理学:29(3),182─191,2013
受付 2012年5月2日
受理 2012年12月6日
要旨 近年,物品の“使用”において,その配置や使用対象といった文脈の違いによって対象への把持運動が異なることが指摘されているが,実際の症候を捉えた検討はほとんど見当たらない.今回われわれは,右頭頂葉損傷後,左上肢による対象物への把持運動において,運動麻痺や体性感覚障害に帰着し得ない障害を呈した症例を経験した.本例に対し,Osiurakら(2008)が用いたAction Selection課題に準拠して把持運動を検討したところ,逡巡と誤反応を認めた.本例の症状は頭頂間溝がAction Selectionに関与しているとする機能画像研究を支持する可能性がある.
Keywords 把持, 到達-把握, 物品使用, 行為選択, 失行
別刷請求先 〒663-8501 兵庫県西宮市武庫川町1丁目1番 兵庫医科大学病院リハビリテーション部 花田恵介 k-hnd@hyo-med.ac.jp


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