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論文名 意思決定と島の機能
論文言語 J
著者名 大平 英樹
所属 名古屋大学大学院環境学研究科心理学講座
発行 神経心理学:30(1),11─18,2014
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要旨 経済学においては人間の意思決定は合理的であると考えられてきたが,われわれは不確実な状況において,しばしば直感に駆動された感情的意思決定を行う.ソマティック・マーカー仮説では,こうした感情的意思決定において,島に表象された身体的反応の信号が重要な役割を持つと主張されている.この仮説に整合して,(1)不公正な分配に対する反応,(2)リスクを伴う利得と損失の選択,(3)最適化と探索のトレードオフ,という事態において,身体的信号と,その島における脳内表象が意思決定に影響することが示されている.島は,脳と身体を繋ぐインターフェイスとして,意思決定において特異的な地位にあると考えられる.
Keywords 意思決定, 感情, 身体, 島
別刷請求先 〒464-8601 名古屋市千種区不老町 名古屋大学大学院環境学研究科 大平英樹 ohira@lit.nagoya-u.ac.jp


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