論文名 |
遂行機能障害と注意障害の検査 |
論文言語 |
J |
著者名 |
加藤 元一郎 |
所属 |
慶應義塾大学医学部精神神経科,慶應義塾大学ストレス研究センター |
発行 |
神経心理学:30(2),140─149,2014 |
受付 |
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受理 |
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要旨 |
遂行機能は,1)目標の設定,2)計画の立案,3)目標に向かって計画を実際に行うこと,4)効果的に行動を行うことないしは行動の修正という4つの機能から成る.遂行機能の包括的な評価ができるよう作成されたバッテリーが,遂行機能障害症候群の行動評価法(BADS)である.
全般性注意の障害を評価する際には,その機能を,注意の容量,選択性,持続性,制御などの諸側面に分類し,それぞれに焦点をあてた検査を行っていくことが必要である.標準注意検査法(CAT)は,本邦における注意障害に関する標準化された検査法を作製することを目的として開発された.方向性注意の障害は,半側無視と言われる.この機能障害の検出には,BIT行動性無視検査の日本版が有用である. |
Keywords |
遂行機能, 注意機能, 神経心理学的評価, 前頭前野 |
別刷請求先 |
〒160-8582 新宿区信濃町35 慶應義塾大学医学部精神神経科 加藤元一郎 |