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論文名 Eは診察のE(E is for examination):神経心理学的診察法
論文言語 J
著者名 今村 徹
所属 新潟医療福祉大学大学院医療福祉学研究科保健学専攻言語聴覚学分野
発行 神経心理学:31(2),108─115,2015
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要旨 この表題の意味するところは「Mini-mental state examination(MMSE)のEは診察(examination)のEである」という事実である.MMSEはベッドサイドのmental status examination,すなわち認知機能の診察法の世界標準であり,臨床家が自ら診察として行うべきものである.薬剤の治験などで手続きが指定されているような場合を除けば,MMSEを「標準化されたマニュアルどおりに」施行して点数を算出しただけでは価値はない.多くの臨床領域で,何人かの先輩の手技を取り込みながら自分の診察・検査を完成させていくように,臨床家一人ひとりが,さまざまな工夫を取りこみながら最終的に自分のMMSEを作り上げていくと考えていただきたい.本稿では,おもに注意障害と近時記憶障害について,筆者がMMSE施行時に追加して行っている課題と,その妥当性に関する研究を紹介する.
Keywords MMSE, 診察, 追加課題, 注意障害, 近時記憶障害
別刷請求先 〒950-3198 新潟市北区島見町1398番地 新潟医療福祉大学大学院医療福祉学研究科保健学専攻言語聴覚学分野 今村 徹 imamura@nuhw.ac.jp


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