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論文名 後頭葉損傷による神経心理学的症候
論文言語 J
著者名 平山 和美
所属 山形県立保健医療大学作業療法学科
発行 神経心理学:31(3),169─182,2015
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要旨 近年,ヒトの大脳における視覚情報処理には大きく分けて3つの流れがあると考えられている.1)腹側の流れは,後頭葉から側頭葉に向かい,対象を同定したり対象についての知識を呼び出したりするために色や形を分析する.2)腹背側の流れは,下頭頂小葉に向かい,対象の位置や運動を分析し対象を意識することに関わる.3)背背側の流れは,頭頂間溝や上頭頂小葉に向かい,対象の位置や運動,形を分析して,対象に向けた行為の無意識的なコントロールに関わる.腹側のながれの病変では,大脳性色覚障害や失認性失読,相貌失認,街並失認などが起こりうる.腹背側の流れの病変では,失運動視症や視覚性注意障害が起りうる.背背側の流れの病変では,視覚性運動失調や把握の障害が起りうる.これらの症状について,責任病巣や特徴などを,上記三つの流れの機能との関係で論じた.
Keywords 大脳性色覚障害, 失認性失読, 相貌失認, 視覚性注意障害, 視覚性運動失調
別刷請求先 〒990-2212 山形市上柳260 山形県立保健医療大学作業療法学科 平山和美 khirayama@yachts.ac.jp


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