|
Full Text of this Article
in Japanese PDF (348K)
|
論文名 |
精神疾患におけるエピソード記憶の虚と実 |
論文言語 |
J |
著者名 |
船山 道隆 |
所属 |
足利赤十字病院精神神経科 |
発行 |
神経心理学:32(1),44─51,2016 |
受付 |
|
受理 |
|
要旨 |
エピソード記憶が虚であるか実であるか,時として難しい場合がある.本論では解離性障害,夢,虚記憶におけるエピソード記憶の虚と実から,この問題を解明する手がかりを挙げていく.解離性健忘ではしばしば自伝的記憶の想起が状況によって変化することが認められる.解離性障害と現象学的に類似する夢では自伝的記憶が大きく変形されていることが多い.虚記憶研究からはエピソード記憶が変形されていることが示されている.これらは様々なレベルの違いはあるものの,共通して言えることはエピソード記憶は浮動的であり内容自体も変化する点である.エピソード記憶は必ずしも固定しているものではなく動的になりうると考えられる. |
Keywords |
エピソード記憶, 自伝的記憶, 解離性障害, 夢, 虚記憶 |
別刷請求先 |
〒326-0808 足利市本城3-2100 足利赤十字病院神経精神科 船山道隆
fimndia@aol.com |
|