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論文名 |
言語の神経心理学 |
論文言語 |
J |
著者名 |
大槻 美佳 |
所属 |
北海道大学大学院保健科学研究院 |
発行 |
神経心理学:32(2),104─119,2016 |
受付 |
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受理 |
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要旨 |
脳損傷によって生じる症状を通して,言語と脳の関係を,1.言語の階層性,2.脳の特性,3.言語の身体性の3つの視点から考察した.1.の視点からは,入力・出力の処理が階層的になされていること,また,要素的言語症候(語音の弁別障害,失構音/発語失行,音韻性錯語,単語指示課題の障害,喚語障害)の責任病巣をまとめた.2.の視点からは,脳の前方領域と後方領域,内側領域と外側領域の特性が言語機能にどう反映されているかの知見を概説した.3.の視点からは,単語の処理に関して,これまでカテゴリー特異性,モダリティー特異性とされてきた現象について,異なった視点からの考察を試みた.それらの知見から,言語—意味システムは,入力処理—対象の属性の認知処理と連続して,意味が創発されるような構造を持つことが推測された. |
Keywords |
神経心理学, 言語, 言語症候, 前頭葉, 身体性 |
別刷請求先 |
〒060-0812 札幌市北区北12条西5丁目 北海道大学大学院保健科学研究院 大槻美佳
lasteroideb612@pop.med.hokudai.ac.jp |
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