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論文名 |
疼痛の神経心理学―身体性と社会性の観点から― |
論文言語 |
J |
著者名 |
森岡 周 |
所属 |
畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター
同 大学院健康科学研究科 |
発行 |
神経心理学:32(3),208─215,2016 |
受付 |
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受理 |
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要旨 |
運動器疼痛であっても慢性化すると脳の機能不全の様相が強くなる.これが痛みの情動・社会的側面あるいは認知・身体的側面である.島,前帯状回,内側前頭前野の過活動は情動・社会的側面に関与する.これら領域の過活動は,それを制御する背外側前頭前野の機能不全につながり,それに伴いうつ等の精神心理症状を引き起こし慢性化が長引くことが指摘されている.一方,頭頂葉が機能不全を起こすと知覚や身体イメージに障害が起こり,罹患期間が長びくとneglect-like syndromeを起こすことがある.いわゆる痛みの認知・身体的側面である.本稿では疼痛の神経心理学と題し,これら側面のメカニズムを概説し,各々に対する治療的ストラテジーの概要について解説する. |
Keywords |
慢性痛, 身体性, 社会性, 神経機構, リハビリテーション |
別刷請求先 |
〒635-0832 奈良県北葛城郡広陵町馬見中4-2-2 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 森岡 周
s.morioka@kio.ac.jp |
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