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論文名 後頭葉病変による読み書き障害
論文言語 J
著者名 近藤 正樹
所属 京都府立医科大学大学院医学研究科神経内科学
発行 神経心理学:32(4),311─321,2016
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要旨 後頭葉病変では純粋失読が主体であり,後頭葉病変による失書の発症は後頭葉と頭頂葉,側頭葉の境界域を含めた病巣の広がりと関係していると考えた.頭頂葉であれば角回への広がり,側頭葉であれば中・下側頭回への広がりにより失読失書が出現し,後頭葉から離れて頭頂葉ないし側頭葉寄りになると純粋失書になることが想定された.境界に関係する部位として,側頭葉では中・下側頭回,頭頂葉では角回への病変の広がりに注目する必要がある.また,純粋失読にまつわる話題として,視覚性語形領域(visual word form area:VWFA)に関する最近の知見,数字読み,逐次読みの病態機序に関する報告を紹介した.
Keywords 後頭葉, 純粋失読, 紡錘状回, 視覚性語形領域
別刷請求先 〒602-8566 京都府京都市上京区河原町通り広小路上る梶井町465 京都府立医科大学大学院医学研究科神経内科学 近藤 正樹 maskondo@koto.kpu-m.ac.jp


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