[第33巻第2号目次へ] Japanese/English

Full Text of this Article in Japanese PDF (647K)

論文名	心理学からみた症候学：神経心理学的リハビリテーションにおけるアプローチ
論文言語	J
著者名	平林　一
所属	鹿教湯三才山リハビリテーションセンター鹿教湯病院心理療法科
発行	神経心理学：33（2），104─112，2017
受付
受理
要旨	神経心理学的リハビリテーションでは多様なアプローチが折衷的に用いられるが，なかでも，実験系の心理学の手法を用いた症状のアセスメントや治療的介入の比重が大きいことが，この分野における大きな特徴といえる． 本稿では，我々が日常の臨床で行ってきた障害機序を調べるための実験的なアセスメント（時計描画，立方体の模写，pacing，意味記憶，対象の方向認知）や，行動的技法や認知的技法を用いたリハビリテーションについて，いくつかの実例（構成障害，健忘症状群，アウェアネス）を提示した．実験系の心理学の領域から生まれた行動変容や認知的変容に用いる技法は，高次脳機能障害にも適用性が高く，神経心理学的リハビリテーションにおける代表的な流れのひとつとして位置づけられていくものと思われる．
Keywords	神経心理学的リハビリテーション, 実験的アセスメント, 行動的技法, 認知的技法
別刷請求先	〒386-0396　長野県上田市鹿教湯温泉1308　リハビリテーションセンター鹿教湯病院心理療法科　平林　一 h-hajime@kakeyu-hp.com