論文名 |
縦版Trail Making Testと横版Trail Making Testにおける成績の違いについての一考察―若年健常者における縦版,横版Trail Making Test成績の比較から― |
論文言語 |
J |
著者名 |
武田 千絵1), 中嶋 加央里2), 能登谷 晶子3), 砂原 伸行1) |
所属 |
1)金沢大学医薬保健研究域保健学系
2)南砺市民病院リハビリテーション部
3)京都学園大学健康医療学部言語聴覚学科 |
発行 |
神経心理学:33(3),207─215,2017 |
受付 |
2016年7月20日 |
受理 |
2017年3月21日 |
要旨 |
Trail Making Test(TMT)は,Halstead-Reitan Batteryの一つとして報告された縦型のTMT(縦版TMT)と鹿島らが作成した横型のTMT(横版TMT)の二つがある.しかし,2つのTMTでは成績が大きく異なり,その原因について詳細な言及はなされていない.今回若年健常者を対象に2つのTMTを実施し,所要時間を比較した.その結果横版TMTが縦版TMTよりも所要時間が延長し,Part A,B間で所要時間に差がなかった.縦版TMTの所要時間はPart Bで延長した.TMT完遂までに引かれる線の長さを除して検討したが,横版TMTが縦版TMTよりも遂行時間が延長した.縦版TMTは線が円を描く軌跡になるのに対し,横版TMTでは線がランダムに重なっていくため,視覚探索が困難となり所要時間の延長につながったと考えられる. |
Keywords |
Trail Making Test, 若年健常者, 前頭葉, 神経心理学的検査 |
別刷請求先 |
〒920-0942 石川県金沢市小立野5-11-80 金沢大学医薬保健研究域保健学系 武田千絵
c-takeda@staff.kanazawa-u.ac.jp |