[第34巻第2号目次へ] Japanese/English

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論文名	てんかんの治療戦略：てんかん外科における言語機能温存へ向けた試み
論文言語	J
著者名	松本　理器1）, 下竹　昭寛2）, 山尾　幸広3）, 菊池　隆幸3）, 國枝　武治4）
所属	1）京都大学大学院医学研究科臨床神経学 2）同　てんかん・運動異常生理学講座 3）同　脳神経外科 4）愛媛大学大学院医学系研究科脳神経外科
発行	神経心理学：34（2），124─134，2018
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要旨	てんかん患者の約3割は薬剤に抵抗性であり，治療の選択肢としててんかん焦点の切除術が根治療法として知られている．てんかんの焦点と焦点周囲の機能野の同定を行ったうえで，言語機能など重要な脳機能野の温存を図りつつ，焦点を症例ごとにテーラーメードに切除する．心理学的手法を取り入れた低侵襲の高頻度皮質電気刺激変法，皮質脳波信号解析・デコーディング，単発皮質電気刺激を用いた電気的線維追跡法，解剖的白質線維追跡法といった新たなシステム神経科学的手法を複合的に用いた言語二重経路同定・温存の試みについて紹介する．言語関連領域の切除でも術後回復する症例も経験され，縦断的研究から今後代償機転の解明が望まれる．
Keywords	てんかん外科, 脳機能マッピング, 皮質電気刺激, 皮質・皮質間誘発電位, 言語二重経路
別刷請求先	〒606-8507　京都市左京区聖護院川原町54　京都大学大学院医学研究科臨床神経学　松本理器 matsumot@kuhp.kyoto-u.ac.jp