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論文名 神経心理学よいとこ一度はおいで
論文言語 J
著者名 平山 和美
所属 山形県立保健医療大学作業療法学科
発行 神経心理学:35(1),11─19,2019
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要旨 神経心理学の魅力をお伝えするために,私が関わって知的な興奮をおぼえた研究の例を挙げた.研究の多くが一人の患者と出会い,びっくりし,不思議に思ったことから始まった.無視や失読はないのに横書き文を読み誤る患者に会い,半盲性難読と呼ばれる病態であることを知った.頭頂葉上部に病変のある患者が「歩くとき左に曲がってしまう」と訴える理由が,オプティックフローの認知障害であることが分かった.ある視覚型Alzheimer病患者が金時計の数字を読めない理由が,主観的輪郭が見えないためだと分かった.これらは後日,健常者を対象とした機能的MRI研究や精神物理学的研究,患者群を対象としたPET研究にもつながった.
Keywords 半盲性難読, 傍中心窩領域, オプティックフロー, 視覚型Alzheimer病, 主観的輪郭
別刷請求先 〒990-2212 山形県山形市上柳260番地 山形県立保健医療大学作業療法学科 平山和美 khirayama@yachts.ac.jp


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