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論文名 認知症の行動・心理症状の理解と治療・対応
論文言語 J
著者名 數井 裕光1), 佐藤 俊介2), 吉山 顕次3), 上村 直人1), 樫林 哲雄1)
所属 1)高知大学医学部神経精神科学講座
2)大阪急性期・総合医療センター精神科
3)大阪大学大学院医学系研究科精神医学分野
発行 神経心理学:35(2),97─108,2019
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要旨 BPSDとは,認知症の人に認められる焦燥性興奮,幻覚妄想,不安などの精神症状,行動障害を包括した概念である.BPSDは認知症の原因疾患自体や認知障害とは異なり,予防,治療が可能である.この予防,治療はまず適切な対応で行うことになっているが,適切な対応法を考案し,家族介護者などのケアする人に伝えることが現在の課題であり,神経心理学の知識を有した専門家の参画が求められている.本稿では,記憶障害,アパシー,幻視,常同行動を取り上げ,神経心理学的知見を考慮した対応法の例を紹介した.また我々が開発し運営している認知症ちえのわnetと現在,作成中のBPSDに対する包括的・実践的治療指針の骨子を紹介した.
Keywords 認知症, 行動・心理症状, 非薬物療法, 治療指針, 認知症ちえのわnet
別刷請求先 〒783-8505 高知県南国市岡豊町小蓮 高知大学医学部神経精神科学講座 數井裕光 kazui@kochi-u.ac.jp


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