論文名 |
麻痺肢接触時の能動性がしびれ感の軽減に影響した中心前後回・島皮質・前頭頭頂弁蓋部損傷の1例 |
論文言語 |
J |
著者名 |
中薗 良太1), 水田 秀子1), 近藤 正樹2) |
所属 |
1)藤井会リハビリテーション病院リハビリテーション部
2)京都府立医科大学大学院神経内科学 |
発行 |
神経心理学:35(4),249─257,2019 |
受付 |
2018年9月24日 |
受理 |
2019年10月24日 |
要旨 |
右上下肢に強いしびれ感が出現した心原性脳塞栓症例を報告した.頭部MRIでは左中心前回・中心後回・前頭弁蓋部後部・頭頂葉弁蓋部・島皮質後部に病変を認めた.右上下肢には重度の運動麻痺と軽度の感覚障害(表在覚,深部覚低下,複合感覚障害,しびれ感)を認め,しびれ感は偽性視床痛に関連したアロディニアと考えられた.患者自身が非麻痺肢で麻痺肢に触れた場合はしびれ感が出現せず,検者が患者の麻痺肢に触れたり,布団や机が触れた場合にしびれ感を認めた.しびれ感の機序として,自ら自己に触れる際は,能動的接触における感覚予測により感覚の消去が起こるが,他者からの接触時は感覚予測が困難なため,しびれ感が誘発されたと考えた. |
Keywords |
しびれ感, 能動的接触, CPSP, アロディニア, エファレンスコピー |
別刷請求先 |
〒579-8026 大阪府東大阪市弥生町17-6 藤井会リハビリテーション病院リハビリテーション部 中薗良太
p.naka.0p0@gmail.com |