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論文名 バイオマーカーがもたらすアルツハイマー病診断のパラダイムシフト
論文言語 J
著者名 池内 健
所属 新潟大学脳研究所生命科学リソース研究センター
発行 神経心理学:36(1),20─24,2020
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要旨 アルツハイマー病(AD)を定義付ける病理学的変化はアミロイドβ,リン酸化タウの蓄積,神経細胞脱落である.これらの病理変化は,ADの臨床症状が出現する10年以上遡って出現する.脳脊髄液バイオマーカーや分子イメージング等の新しい技術が診断ツールとして臨床応用され始めており,背景病理を加味した臨床診断が行われている.さらに,無症候期に脳内病理をバイオマーカーにより確認することで,ADの最早期をプレクリニカル期と定義し,予防方や治療法の開発が推進されている.本稿では,臨床徴候に重点が置かれていたAD診断から,バイオマーカーに基づいた病態に重きをおいたAD診断へのパラダイムシフトについて論じる.
Keywords アルツハイマー病, バイオマーカー, 診断基準, 血液マーカー
別刷請求先 〒951-8585 新潟市中央区旭町通1-757 新潟大学脳研究所生命科学リソース研究センター 池内 健 ikeuchi@bri.niigata-u.ac.jp


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