|
Full Text of this Article
in Japanese PDF (347K)
|
論文名 |
アルツハイマー病とレビー小体型認知症の誤認と妄想 |
論文言語 |
J |
著者名 |
長濱 康弘 |
所属 |
医療法人花咲会かわさき記念病院 |
発行 |
神経心理学:36(2),77─84,2020 |
受付 |
|
受理 |
|
要旨 |
レビー小体型認知症(DLB)では初期でも約20%で誤認(人物誤認症状,場所誤認,“いない身内が居る”,TV徴候)がみられる.アルツハイマー病(AD)では病状が進行してから誤認がみられることが多く,DLBと同様の人物誤認症状の他,「相手が誰かわからない」など曖昧な誤認が多い.
ADでは40%程度に被害妄想がみられ,物盗られ妄想が最も多く,見捨てられ妄想,嫉妬妄想などが続く.DLBでは約25%で妄想がみられ,ADと同様に物盗られ妄想,見捨てられ妄想,嫉妬妄想などが多い.ADでは物盗られ妄想の対象として生活環境の影響が伺える場合が多いが,DLBでは幻視や誤認で現れる相手が被害妄想の対象になることがある.DLBではADに比べて嫉妬妄想の頻度が高いが,幻視や誤認が誘因になって二次的に嫉妬妄想を形成しやすいと考えられる. |
Keywords |
人物誤認, Capgras症状, 被害妄想, 自伝的記憶, 社会脳 |
別刷請求先 |
〒216-0013 川崎市宮前区潮見台20-1 医療法人花咲会かわさき記念病院 長濱康弘
nagahama@kkh.ne.jp/ynaga@pop12.odn.ne.jp |
|