[第18巻第1号目次へ] Japanese/English

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論文名	感情：認知活動の土壌（感情の神経心理学）
論文言語	J
著者名	山鳥　重
所属	東北大学大学院医学系研究科障害科学専攻高次機能障害学分野
発行	神経心理学：18（1），41─48，2002
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受理
要旨	感情は情動の主観的側面であり心理的現象である．情動は運動表現であり客観的に観察可能な変化である．情動は必ず感情を伴うが感情は必ずしも検出可能な情動変化を伴うわけではない．情動変化を伴う感情は喜怒哀楽などという概念で表現される．情動変化が明らかでない感情には経験の自己所属感，了解の感情，対象の好悪感などがある．感情は彌慢性，無形性の表象であり，視覚心像，音韻心像など有形性表象生成の契機となる．感情は認知活動の基盤をなし，認知活動に影響を与える．感情生成の神経基盤を推定するのは困難だが，前頭葉眼窩部，帯状回，大脳基底核，視床，視床下部，扁桃体，海馬などをつなぐ多様な回路が候補に挙げられている．
Keywords	感情, 情動, 認知, 辺縁系, 前頭葉
別刷請求先	〒980-8575　仙台市青葉区星陵町2-1　東北大学大学院医学系研究科障害科学専攻高次機能障害学分野　山鳥　重