|
Full Text of this Article
in Japanese PDF (292K)
|
論文名 |
脳卒中における高次脳機能障害 |
論文言語 |
J |
著者名 |
小林 祥泰 |
所属 |
島根医科大学第3内科 |
発行 |
神経心理学:19(1),35─40,2003 |
受付 |
|
受理 |
|
要旨 |
脳卒中における高次脳機能障害で最も頻度が高いのは失語症で,筆者らの脳卒中急性期患者データベースの集計では脳梗塞の14%を占めていた.神経心理学の中で失語症は最も重要なテーマではあるが,日本も高齢社会になり,痴呆が重要な社会問題となってきた.その中で脳血管性痴呆における前頭葉機能障害が注目され,高次脳機能面でのアルツハイマー病との相違が明らかにされてきた.また,「脳卒中後うつ病」という疾患カテゴリーが提唱され,脳卒中により器質的うつ病が生じうることが明らかにされた.このように脳卒中における高次脳機能障害では,いわゆる皮質症状だけでなく,感情や実行機能障害など見逃されやすいが社会生活に不可欠な高次脳機能の重要性を認識する必要がある. |
Keywords |
脳卒中, うつ状態, やる気低下, 前頭葉機能, Wisconsin Card Sorting Test |
別刷請求先 |
〒693-8501 島根県出雲市塩冶町89-1 島根医科大学第3内科 小林祥泰 |
|