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論文名 神経心理学における病巣研究とactivation study
論文言語 J
著者名 武田 克彦
所属 日赤医療センター神経内科
発行 神経心理学:19(3),138─142,2003
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要旨  病巣研究およびactivation studyの実際とそれぞれの方法論に対する批判を述べた.病巣研究は一見,理論からは独立した観察からなっており,それらの観察を積み重ねて理論が生まれると思われている.しかしその見方は正しくない.神経心理学的症状の観察においても,観察の理論負荷性が認められる.また,病巣研究およびactivation studyのどちらの研究方法を用いても,それだけで問題となる理論の証明となるわけではない.その理論を通して行われる理解が内部矛盾がないか,他の知られていることとつじつまが合うのかが問題である.これらの点から考えて,両者は優劣はない.神経心理学的症状の解明には,両方の方法がおそらく対等に寄与すると考えられる.
Keywords 病巣研究, activation study, 観察, 理論負荷性
別刷請求先 〒150-8935 渋谷区広尾4-1-22 武田 克彦


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